第5回国際俳句大会-結果-

 この度、第5回国際俳句大会が「秋田市・松山市姉妹都市提携の展望」をテーマとして秋田国際俳句ネットワークのホームページで開催されました。お蔭様で、国内外からメールでご意見やご提案が寄せられました。ここに結果をご報告いたします。

1 『小説 露月と子規』

 2018(平成30)年10月秋田市において秋田国際俳句・川柳・短歌ネットワークの主催により第4回国際俳句大会が「詩の国秋田の国際化のために」をテーマとして開催されました。シンポジウム「未来の展望」において工藤一紘氏(石井露月研究会会長)から 「’02世界俳句フェスティバルin 雄和、そして、小説 露月と子規」というテーマでお話があり、「石井露月生誕150年記念・秋田市・松山市姉妹都市提携」についての提唱がありました。
 2018(平成30)年7月8日さきがけ文庫『小説 露月と子規』が出版され、翌年の2月19日、松山子規会の主催により松山市の愛媛新聞社で小説の背景と経緯についての講演会が行われました。工藤一紘氏は、「姉妹都市提携」についても触れられ、参加者の皆様からご賛同を得られました。
 結果として、2022(令和4)年における石井露月生誕150年を機に、俳都松山市と詩の国秋田の県都秋田市が姉妹都市提携を目指し、ますますの俳句の発展が望まれるような未来図が描かれることになりました。
 このような結果の原動力となった「小説 露月と子規」の表紙をご紹介します。

2 新しい事業 -市民講座-

下記のような市民講座が開催されます。

市民講座 ~「露月の一生」を考える
露月研究講座(第Ⅴ期)(第1回)
(秋田市・松山市姉妹提携都市締結の夢を乗せて)

俳句の里づくりをめざし、昨年度の「露月俳句鑑賞講座」を受け継ぎ、今年度は「露月の一生」(露月研究年譜)の編纂をすすめています。
露月の生涯は波乱万丈のものでしたが、中でも長男菊夫が遭遇した秋中ストライキ事件は、露月の生涯の中でも危うい綱渡りでした。
さらに今回はこれまでの俳句交流事業を通じて、秋田市・松山市姉妹提携都市締結の可能性を探ります。
                記
期  日:  令和3年9月29日(水) 午後1時半~午後4時
会  場: 秋田市雄和市民センター 2F 
主  催: 石井露月研究会
参加対象: 一般市民
講座Ⅰ 長男・菊夫と父・露月 ~秋中ストライキ事件を中心として~
                                    フリーライター 武 藤 素 魚
講座Ⅱ 俳句交流事業の可能性
              ウラジオストクと秋田県秋田市の姉妹提携事業の語るもの
                                     石井露月研究会会長 工藤 一紘

3 石井露月生誕150年記念事業

 2022(令和4)年9月に「石井露月生誕150年記念」全国俳句大会・第64回秋田市短詩型大会が開催される予定です。「秋田市・松山市姉妹都市提携」の実現運動が俎上に乗り、実現に向けての盛り上がりが期待されます。
 主催は秋田市、秋田市教育委員会、石井露月顕彰 全国大会・第64回秋田市短詩型大会実行委員会。

 祝石井露月生誕150年! -第11回秋田国際俳句コンテスト-

 石井露月生誕150年を機に愛媛県、松山市からも後援団体に加わっていただき、秋田国際俳句コンテスト開催の趣旨と意義を強調する。主催は秋田国際俳句ネットワーク。

 

5 ワールドハイクシリーズ2022 -地球市民の文化交流-

 石井露月生誕150年を機に愛媛県、松山市からも後援団体に加わっていただき、地球市民の文化交流の場としてのハイクシリーズ開催の趣旨と意義を強調する。
 主催は秋田国際俳句ネットワーク。
 World Haiku Series 2019 には、45か国212名の参加の中、デビッド・マクマレイ氏(鹿児島国際大学教授)のご参加もあり、夏井いつき氏(俳都松山大使)や今泉志保子氏(俳人 愛媛大学教授)との記念写真もご紹介されました。

6 まとめ

 1999(平成11)年9月12日、松山市において有馬朗人、芳賀徹、上田真、金子兜太、ジャン=ジャック・オリガス、宗左近の各氏によって全世界の詩人に向け、21世紀において短詩型文学としての俳句の可能性と方向性を示唆する宣言として松山宣言が発出されました。「俳句は世界の文学である。俳句は、世界のあらゆる民族に向かって開かれている。いま、この小さな十七音の短詩型が、世界のあらゆる詩歌の可能性を広げようとしている。日本の詩歌が西洋の詩歌に大いに影響を受けたように、俳句が欧米の詩的状況に与えた影響もまた多大であった」ことが述べられています。
 2009(平成21)年11月28日、国際俳句交流協会創立20周年記念国際俳句シンポジウムが開催された。テーマは「世界の俳句、その現状と未来」であった。アメリカ、イギリス、ドイツ、クロアチア、日本の俳句協会の代表者が出席。有馬朗人氏(国際俳句交流協会会長)は、今やインターネットの時代、俳句はその短さと自然との共生という基盤によってますます世界に広がって行く。そして、万国俳句コンテストなどのようなイベントがネット上で展開されるだろうと予言されました。
 2012(平成24)年5月、秋田国際俳句・川柳・短歌ネットワークは「秋田県・ロシア沿海地方文化交流事業」、「秋田市・ウラジオストク市姉妹都市提携20周年記念行事」及び「石井露月生誕140年記念」としてインターネット上で、日露俳句コンテストを行いました。
 2014(平成26)年10月25日、「第29回国民文化祭・あきた2014」の県民参加事業として国民文化祭記念・国際俳句大会が開催され、有馬朗人氏が記念講演において「俳句のユネスコ無形文化遺産登録」についてお話をされ、次のように結論づけられました。
「一般の間でも俳句的短詩が作られるようになった そして一流の詩人たちも俳句詩を書くようになった 遂に俳句詩を書く詩人がノーベル文学賞を受賞した 第二芸術が認められた 俳句の短詩性と自然を中心にした叙景性が世界のものになった 誰でも俳句という短詩を作れ、読んで楽しめる俳句を作って異文化を持つ人々の間で相互理解を深め、世界を平和にしよう」                                 
 2017(平成29)年4月24日、俳句ユネスコ無形文化遺産登録推進協議会が有馬朗人氏を会長として発足。現在、能村研三氏(俳人協会理事長)が二代目の会長に就任され、活発な活動が続いています。また、ヘルマン・ファンロンパイ氏(EU初代大統領)は日本政府から延長して日EU俳句交流大使を任命され、引き続き俳句のユネスコ登録実現のために尽力されます。
 2019(令和元)年10月、秋田国際俳句ネットワークは第7回日露俳句コンテストを踏襲し、第8回秋田国際俳句コンテストとWorld Haiku Series 2019を開催。
以上、21世紀における俳句の国際性の一端について触れてきました。
 次に、本題に入ります。
 1943(昭和18)年1月19日に発足した「松山子規会」や1987(昭和62)年9月18日に発足した「石井露月研究会」の活動は、地域の人々に支えられ、俳句を愛し、生涯に渡って俳句に親しんでいる方々の熱意と創意によって継続されております。
 さらに、このような活動は、松山市や秋田市の文化の振興と発展のための大きな礎石となっています。
 石井露月生誕150年を機として「露月と子規のえにし」により両市が姉妹都市提携への方向に進まれるなら、両市の文化の向上と地域社会の活性化に寄与するだけでなく、俳句の世界への広がりにも役立つことが期待されます。     
                 蛭田秀法(秋田国際俳句ネットワーク会長)

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