日露俳句コンテスト (2): 趣旨と経緯

  平成24(2012)年4月14日、秋田国際俳句・川柳・短歌ネットワークは「日露俳句コンテスト」の募集要項を発表。 本日は「趣旨と経緯」について触れます。   趣旨: 平成23(2011)年9月末、秋田国際俳句・川柳・短歌ネットワークの企画により、ロシア沿海地方の州都ウラジオストク市で俳句を通じた文化交流が行われました。秋田県、国際教養大学、国際俳句交流協会、日航財団からの支援と、現地でのウラジオストク日本センターと極東連邦大学による全面的な協力のお陰で、画期的な文化交流となりました。 交流は反響を呼び、極東連邦大学で日本語と日本文学を専攻している学生や、ウラジオストク日本センターで日本語と日本文化を学んでいる市民の間に俳句に対する興味関心が起こり、俳句熱が一気に高まりました。 今般、当ネットワークでは、8世紀から10世紀における渤海との交易に思いを馳せながら、「海(Umi)」をテーマに日露俳句コンテストを開催します。秋田県とロシア沿海地方の包括的な交流の促進を図るとともに、日本とロシアの友好親善を深めたいと考えています。 さらに、本年は秋田市雄和に誕生した俳人石井露月の生誕140年に当たることから、露月の偉業を記念し、最優秀賞として「露月山人国際賞」を設け、受賞者を詩の国秋田、若しくはAPECの開催地ウラジオストクに招待することになりました。ロシアでは、俳号露月から「ロシアの月のような俳人」を連想する詩人もおります。 また、日航財団賞が協賛団体である日航財団から贈呈されます。他に、優秀賞として「奨励賞」を設け、俳句文化に関する学びが両国で広がり、相互理解と相互交流を促進するきっかけにしたいと考えています。 本コンテストに俳句を愛する人々が広く参加し、俳句を通じた市民レベルでの日露文化交流が一層活発になることを期待しております。   経緯:  平成23(2011)年9月25日、蛭田秀法(国際俳句交流協会会員)が秋田国際俳句・川柳・短歌ネットワーク(理事長幸野稔)の文化事業の企画による「ウラジオストクでの俳句交流」を実施するために秋田を出発。10月2日帰国。奇しくも、歌人与謝野晶子がウラジオストク経由によるシベリア鉄道でパリに向かった旅の百年後の出来事であった。画期的な文化交流となり、本年5月に「日露俳句コンテスト」を開催することになった。    ウラジオストクでは、東方学校、極東連邦大学、そして日本センターで俳句のレッスン、ワークショップ、講演を実施。 本稿では、ウラジオストク日本センターでの文化活動について特筆します。  9月26日ウラジオストク日本センターを表敬訪問。 所長の大石莊平氏からロシアにおける日本研究の発展と日露間の相互理解の形成のために大きな役割を果たしてきた極東連邦大学東洋学大学についてお話を伺った。  明治32(1899)年、ロシア皇帝ニコライ二世の指示により東洋学院が創立。 東洋学及び東洋を研究する人材を育成する中心的教育機関としての地位を確立した。 大正9(1920)年、東洋学院は極東国立総合大学東洋学大学として改編され、教職員、卒業生は、ロシアの日本、韓国、中国などの極東諸国との経済ならびに文化面における協力の更なる発展や友好関係の強化に、著しく貢献してきた。 平成7(1995)年、極東国立総合大学を基盤として、ウラジオストク日本センターが開設され、日露関係の発展のために重要な役割を果たしている。  平成23(2011)年、ロシア沿海地方には「極東国立総合大学」を核に他3校を統合してロシア連邦直轄の「極東連邦大学」が発足した。 ロシア政府は「極東連邦大学」をロシア極東における学術研究、環太平洋地域学術・文化交流・産学交流の中心として育成しようとしており、又、ロシア科学アカデミーも「極東連邦大学」には深く関わって行くとのことである。 本年9月APECサミットがルースキー島で開催された後、「極東連邦大学」はAPECサミットの会場地に移転することになっている。  極東連邦大学東洋学大学で俳句についてのワークショップを行ったが、大学の前庭に仏像や歌人与謝野晶子の詩碑が建立されてあった。 平成19(2007)年には与謝野晶子記念文学会が結成された。会長の極東連邦大学准教授スレイメノヴァ・アイーダ氏にご案内いただき、詩碑の前で記念写真をとりました。           ウラジオストクにおける文化交流について簡単に触れます。 ウラジオストク日本センターでは、日本語講座が開かれ、日本文化同好会「一期一会」では、お茶会などを開催し、多くの市民が参加している。 10月1日、ウラジオストク日本センターの日本文化同好会で開催しているお茶会「一期一会」の会員を対象に「俳句と茶道」について講演。 講演の前にお茶会の作法に従ってお茶を点てていただいた。       お礼にお気に入りの日本民謡「黒田節」と「生保内節」の2曲を紹介。 次に、「生保内節」の中で使われている言葉「宝風」を取り込んだ句を紹介。   宝風立つ高原や蕎麦の花   秀法   この講演の模様はウラジオストク日本センターの日本文化同好会のホームページでロシア語で紹介されている。次のサイトをご参照下さい。 http://www.jp-club.ru/?p=2341 さらに、国際俳句交流協会のホームページでも「ウラジオストクでの俳句紹介」というタイトルで紹介されている。 「日本語版」:http://www.haiku-hia.com/report_jp.html 「英語版」:http://www.haiku-hia.com/hyoron_en_ru.html   「俳句と茶道」についての講演では、芭蕉の俳句を引用しながら、俳句も茶道も禅の影響を受けていることを説明。俳句は「永遠の今」を、茶道は「本来の今」を求めるのではないかと結論付けた。講演は反響を呼び、次回の日本語講座では「季語」が取り上げられることになった。 講演に参加した方々の記念写真。     … Continue reading 日露俳句コンテスト (2): 趣旨と経緯

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日露俳句コンテスト(1):募集要項

  日露俳句コンテスト ~露月山人国際賞受賞者を詩の国秋田、若しくは APECの開催地ウラジオストクにご招待~   テーマ:海(Umi) 応募資格:日本国内又はロシア国内に居住する日本国籍又はロシア国籍を有する方。 年齢は問いません。 俳句の形式:俳句は母語で書く。 母語が日本語の場合、「海」をテーマにした有季定型による俳句。 同時に、ロシア語と英語の翻訳を加える。 ただし、ロシア語と英語の翻訳を主催者に一任する場合は、応募用紙の翻訳欄に「主催者に一任」とご記入下さい。 母語がロシア語の場合、「海」をテーマにした短い3行詩であれば形式は自由(季語を含む必要なし)。 同時に、日本語と英語の翻訳を加える。 ただし、日本語と英語の翻訳を主催者に一任する場合は、応募用紙の翻訳欄に「主催者に一任」とご記入下さい。 応募方法:以下の応募用紙をダウンロードして記入の上、電子メールにて shhiruta@nifty.comまで送付願います。 応募用紙:日本語応募用紙 ロシア語応募用紙 応募期間:平成24年5月5日(土)~5月25日(金) 審査委員: 蛭田秀法(秋田国際俳句・川柳・短歌ネットワーク事務局長、        国際俳句交流協会会員) アレクサンダー・ドーリン(国際教養大学教授) 手島邦夫(秋田工業高等専門学校教授) 工藤一紘(秋田工業高等専門学校講師) 石田冲秋(「俳星」主幹) 五十嵐義知(「天為」同人) 内村恭子(「天為」同人、国際俳句交流協会会員) 矢野玲奈(「玉藻」、「天為」同人) 賞:最優秀賞(露月山人国際賞)を応募作品から一句選出し、9月に予定されている日露俳句大会(秋田大会は9月22日、ウラジオストク大会は9月29日に開催)の場で表彰するとともに、副賞として、ロシアからの応募者の場合は詩の国秋田に招待、日本からの応募者の場合はAPECの開催地ウラジオストクに招待します。 また、日航財団賞と優秀賞(秋田県知事賞・秋田市長賞・秋田市教育委員会教育長賞)を応募作品からそれぞれ二句選出し、俳句文化の学習の奨励のために贈呈します。各賞の受賞者には、日航財団から副賞として記念品(地球歳時記)が贈呈されます。 発表:当ホームページで入賞作品を発表いたします。(平成24年6月下旬予定) *最優秀賞の受賞連絡及び副賞の詳細については、主催者から受賞者に対し6月29日(金)までに直接連絡があります。なお、国内交通費や滞在費などは受賞者に負担していただく場合もあります。 *優秀賞の受賞者に対しても6月29日(金)までに直接連絡があります。   主催:秋田国際俳句・川柳・短歌ネットワーク 協賛:日航財団 後援:秋田県 国際教養大学 秋田県教育委員会 秋田県芸術文化協会  秋田県国際交流協会 秋田市 秋田市教育委員会 秋田魁新報社 天為秋田支部 秋田ロシア語友の会 秋田ウラジオ会 国際俳句交流協会  ウラジオストク日本センター 極東連邦大学 与謝野晶子記念文学会 共同通信社ウラジオストク支局  お問い合わせ先:秋田国際俳句・川柳・短歌ネットワーク事務局 shhiruta@nifty.com 照会はメールでのみ受け付けております。     The next posting ‘日露俳句コンテスト(2):趣旨と経緯’ appears on April 15.   … Continue reading 日露俳句コンテスト(1):募集要項

For New Year 2012 (8)

  Kamakura Snow Festival(かまくら) is held in Yokete city, Akita prefecture(秋田県), Northern Honshu, Japan on February 15th-16th every year. It is a fantastic world appearing on a snow country evening, where children enjoy chatting in rooms made of snow.   Here are photos and haiku about Kamakura Snow Festival        羽後の国かまくらの灯の点りけり                 秀法 Ugo no … Continue reading For New Year 2012 (8)

For New Year 2012 (7)

  Namahage-Sedo Festival (なまはげ柴灯まつり)takes place in Shinzan shrine (真山神社)in Oga city , Akita prefecture(秋田県), Northern Honshu, Japan, the second Friday through the second Sunday of February every year. This festival is carried out as a tourist event that combines the Shinto shrine Sedo festival and the Namahage folk festival.  Here is a photo of the … Continue reading For New Year 2012 (7)

For New Year 2012 (6)

  Here is a photo of the Omono River(雄物川) in Akita prefecture (秋田県), Northern Honshu, Japan. The photo was taken at the riverbank at the end of January.       氷結に鯉のまどろむ北の川         秀法 hyouketsu ni  koi no madoromu  kita no kawa   a sheet of ice keeps carp in repose northern rivers                       Hidenori     … Continue reading For New Year 2012 (6)

For New Year 2012 (4)

On January 15, 2012, Shinzan shrine naked pilgrimage festival (新山神社裸まいり : shinzan jinja hadaka mairi ) was held in Yurihonjo city (由利本荘市)of Akita prefecture(秋田県), Northern Honshu, Japan.         新山や雪の参道裸者登る       秀法 Shinzan ya  yukino sando  rasha noboru   naked men climb the snowy approach – Shinzan shrine                     Hidenori             … Continue reading For New Year 2012 (4)