天長地震後1200年(4)世界物語遺産

  天長地震は天長七年(830年)一月三日朝、秋田城を通り、北東に北5km付近の震央を持った大地震であった。一瞬にして城郭が崩壊、城内の建物も倒れた。死者や負傷者も出た。城の近くを流れていた雄物川や上流の旭川や太平川にも災害が発生した。また、近くの丘陵地である勝平山も災害を受け、山麓に作られていた集落が根こそぎ崩壊した。大雪の降る中での大惨事であった。   天長地震の発生以来、約1200年が経過したが、今もって地域の人々の生活や文化など多岐にわたって大きな影響を与えている。本シリーズでは世界物語遺産を取り上げます。   秋田城   世界地図における位置      出羽国における位置     現代における模型     世界物語遺産       世界物語遺産 「海から上がったおむすび地蔵さん」       秋田市の新屋勝平地区に勝平寺というお寺があります。 この勝平寺には、たくさんのお地蔵さまが祭られています。 これは、そのお地蔵様にまつわるお話です。 昔、漁師の網元の船に身の丈一五〇センチほどもある大きな二体のお地蔵様が引き上げられました。 「おや、これはどうしたことだ。  お地蔵さまが網に掛かるなんて。  これも何かのご縁だ。  だいじにお祭りすることにしよう。」       網元に引き上げられたそれら二体のお地蔵様を大切にお運びしてお祭りすることにしました。 しかし、年月が経つうちに、一体が行方知れずになってしまいました。       その後一体のお地蔵様は、百年以上も前から代々民家のおばあさんの家で大切に祭られていました。 ある日、その家のおばあさんが不思議な夢を見ました。 家でお祭りしているお地蔵様が枕元に立ち、こう言ったのです。       「おばあさん、毎日お参りしてくれてありがとうございます。 ほこらの中でいつもきれいでいられるのは、おばあさんのおかげです。 お供えもしてもらい私は本当に幸せです。実は私は妹がいる姉妹地蔵です。 でも妹は雨ざらしになっているのです。妹はお結びが大好きです。きっとおなかをすかしていることでしょう。 どうかお結びを持っていってあげてくれませんか。」       … Continue reading 天長地震後1200年(4)世界物語遺産